
- 猫との遊び方
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猫がストレスを感じない空間づくりはとても大切です。
すぐに実践できる"猫との遊び方"をご紹介します。
東京農工大学特任講師
監修:入交 眞巳先生
東京農工大学特任講師
監修:入交 眞巳先生
猫は本来、1日のうち約15%はハンティングをしている動物です。家の中にいてハンティングをする必要のない猫も、遊びを通して物を捕まえたり追いかけたりする機会を作ってあげましょう。例えば猫じゃらしもハンティングの遊びになりますが、100円ショップの突っ張り棒にいろいろな種類のおもちゃをぶら下げて、その突っ張り棒をドアなど様々な場所につけてあげます。ただし常に同じ場所におもちゃがあると猫も人間と同じように飽きてしまうので、突っ張り棒をつける場所はローテーションで様々な場所に付け替えるといいでしょう。それにより、猫も新鮮な気持ちで遊び続けることができます。
おもちゃの種類も、ペットボトルの蓋の下のリングの部分を紐につけてぶら下げたり、紐をあちこちにぶら下げたり、紙袋やビニール袋を置いてみたりと、様々なおもちゃをローテーションで出して遊ばせましょう
最近では猫向けの知育トイ(知育玩具、パズルフィーダー)の種類も増えてきました。
手作りでも猫が楽しめる知育トイを作ることができますので、いくつかご紹介します。
▲ペットボトルに入ったおやつを取っている様子
▲犬用の知育トイで遊ぶ様子
▲ガチャガチャのボールで遊ぶ様子
◎ペットボトルを使ったおもちゃ:
ペットボトルの側面に穴をあけて中にトリーツを入れて転がすとトリーツが出てくるおもちゃです。猫はペットボトルからトリーツをどうにかして出そうと一人遊びをしてくれます。
◎犬のおもちゃで代用:
ニーナオットソンというブランドのおもちゃの中には猫でも遊べるような軽い素材のおもちゃがあります。
◎箱を使ったおもちゃ:
お菓子の箱などに穴をあけて中に猫のトリーツを入れると、ペットボトルのおもちゃと同じようにトリーツを様々な方法で取ろうとします。
◎卵パックを使ったおもちゃ:
卵パックの大きさは、猫の口が入りそうで入らない絶妙な大きさです。卵パックの中にトリーツを入れてその上にボールを乗せただけでも、猫はトリーツをとるためにそのボールをどうにかして退かすという遊びです。
◎ガチャガチャのボールを使ったおもちゃ:
ガチャガチャのボールに穴をあけてトリーツを入れると、猫はそれを転がしてトリーツを取ろうとします。ですがボールが家具の下に入ってしまうこともあるので、おもちゃと猫を囲いの中で遊ばせるといいでしょう。
◎ペットボトルのキャップにトリーツを隠す:
ペットボトルのキャップをたくさん集めて箱の中に入れ、その中にトリーツを隠します。そうすると猫はトリーツをすべて見つけた後、そのキャップでも遊び始めるので長時間の一人遊びをしてくれます。
おもちゃで遊ばせる以外にも、トレーニングをすることが遊びにもなります。
頭の上にトリーツをかざし、それを自分で取らせたりハイタッチをしたらトリーツをあげるなど、猫もトレーニングをすれば犬と同じように芸ができるようになります。芸を覚えさせておけば、動物病院などで緊張している猫に芸をして遊ぶと、リラックスできるスイッチにもなってくれます。
▲鼻先でタッチするゲーム
またタッチゲームといって、人の指先などターゲットとなるものに鼻をつけたらおもちゃをあげるよ、というゲームも有効的です。これができるようになれば、指を使って猫を好きな場所に移動させることができるようになり、来客時など簡単に猫を指定の場所に移動させることができます。その他にも犬のトレーニングのような「ついて歩け」という少しずつ歩いてトリーツをあげるというトレーニングも教えることができます。犬と同様、人間の側をアイコンタクトを取りながら歩くことができるようになります。
トレーニングを行うことは、人と猫の関係が良好になるというメリットがあります。猫が悪戯をした場合、猫を叱るのではなく、他の行動をするように誘導し、それができたら褒めてあげましょう。天罰方式にしてしまうと(大きな音をたてたり水鉄砲などで驚かせたりなど)猫に大きなストレスを与えてしまうので、猫を脅かすような叱り方はしないであげてください。それよりも、猫が悪戯できないように環境を整備し(ごみ箱を漁るのであればごみ箱が閉まるように蓋をつけたりする)、猫が暇だったのであればおもちゃを与えたり、人間の気を引きたかったのであれば人間との関係性をよくするようにトレーニングを行ってコミュニケーションをとるなど、猫が悪戯してしまう理由を考えてあげましょう。ただただ叱るのではなく、猫が楽しく過ごせるにはどうしたらいいかを考えて正しい方向へ導いてあげることで、猫との関係はどんどん良くなります。
また、二頭以上の猫がいる場合、猫同士で遊ばせるだけではなく、しっかり人間と遊ぶ時間も取ってあげましょう。片方の猫と遊んでいるとき、もう片方の猫が暇になったり拗ねたりしないように、おもちゃを与えたりほかの人が構ってあげるなど工夫もするようにしましょう。
基本的なことの暮らし方の情報は東京農工大学のホームページでも発信しておりますので是非ご覧ください。
【URL】https://wan-nyan-kurashi.com/