我々人間がそうであるように、適正な体重を保つことは猫の全般的なウェルビーイング(健康で幸せな生活)に非常に重要な要素です。愛猫の体重を適正に保ち、健康な状態を維持するための4つのポイントをご紹介します。
愛猫の健康的な体型を理解しよう!

猫の体重を測ることや平均体重と比べることが、太り気味かどうかを確認する唯一の方法ではありません。猫の健康的な体系を知る手助けとなるのが、ボディコンディションスコアです。
ボディコンディションスコアは獣医師が猫の体形をチェックする基準で、痩せ型「1」から重度の肥満「9」までの9段階があります。スコアで評価される3つの重要な要素は、猫の肋骨・腰部・腹部です。理想的なスコアは4~5で、触ると肋骨が容易に感じられ、上から腰部のくびれを確認することができ、横から見たときにお腹がたるんでいないバランスの取れた体型が理想的とされています。獣医師に定期的に診てもらうことで、適切なボディコンディションスコアを知り、年齢とともに変わる体型を定期的に確認するサポートを受けることができます。
適度な運動ができる環境を整えよう!

猫は活動的な動物であり、瞬発的なアクティビティによって身体と心の両方を活動的に保つことができます。
安全な環境で室外に出ることを許している猫は、自主的に運動する傾向があります。家の周りの環境を探索し、疲れるまで何かを登ったり、狩りをしたり歩き回ることで、十分な運動量を確保することができます。
しかし室内のみで飼育されている猫は、ペットオーナーがよく注意を払う必要があります。室内での暮らしに退屈して猫がアクティブでなくなったりしないように、運動したり、登ったり、遊んだりできる十分なスペースを与える必要があります。さまざまなおもちゃを用意し、毎週ローテーションで使っていくことで猫が退屈するのを防ぐことができます。また、これは身体と脳の両方にとって楽しいトレーニングになります。猫はペットオーナーとの触れ合いから精神的な刺激も多く受けとるので、一緒に遊ぶことがとても重要なのです。
室内飼いの猫でも室外に出ることがある猫でも、一緒に遊ぶ時間を作ってあげることで身体と脳の両方を豊かにすることができるでしょう。
健康的な食事の分量を見極めよう!

多くのペットオーナーは、愛猫が実際に必要な分量よりも、たくさんの食物を必要としていると考えてしまっています。そのため、多くの猫が食物を過剰に摂取しています。これは体重増加につながるだけでなく、他の健康問題を引き起こす原因にもなります。まずは、選択したキャットフードに記載されている給与表を参考にすること。そして猫の活動レベルを検討してみてください。猫がどれだけの運動をするかで1日に必要なエネルギー量が決まります。
猫が避妊・去勢手術を受けている場合、避妊・去勢手術は代謝を変化させるため、必要とするエネルギーが少なくなります。体型や行動の変化に細心の注意を払い、それに見合った分量に調整することが重要です。
おねだりに要注意?

猫がフードをおねだりすると、空腹なのかと思うかもしれません。しかしそのような行動は、習慣であったり、退屈だったり、注意を引こうとしてたりする可能性があります。おねだりに負けておやつや食事を与えてしまうことは、そのおねだり行動を定着させ、強化してしまうことにつながります。
ただし、おねだりが続く場合は、病気の兆候である可能性もあり、猫が食事から必要な栄養を摂取できていない可能性があります。例えば寄生虫が体内にいると、食欲が増したり、いつもお腹をすかせていたりすることがあります。この場合、体重の減少を伴うこともあります。
食物を探す行動、または空腹状態が続く場合は、根本的な問題を特定して取り除いたり、適切な栄養状態かどうかを診察できる獣医師に相談してください。