よく噛んで食事をとる、適度な運動をする、1日10分新しいことを学ぶ…日常の小さなことの積み重ねが最後は大きな結果となるように、愛猫の健康を保つには、日々の小さな変化を見逃さず丁寧に接することが大切です。
ストレスにご用心!猫のストレス源と対策
猫のストレスを認識する際、いくつかの行動について知っておく必要があります。猫のストレスの原因になりうる事柄と対策を学びましょう。
ストレスを抱えた猫の行動とは?
愛猫がいつもとちがった行動を見せることはありませんか?それは、猫がストレスを感じているサインかもしれません。
- ストレスを感じたときに猫が行う行動の例
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- ・猫用トイレの外で排泄をする
- ・皮膚や膀胱、胃腸の問題を抱える
- ・うなり声やシャーッという声を過度に上げるなど、攻撃的な行動を取る
- ・異常なほど毛づくろいをする
ストレスの原因を探そう
猫がストレスを受けているかどうかを判断するひとつの方法は、猫の観点から状況を見ることです。例えば来客を迎えることはペットオーナーにとってはワクワクする出来事かもしれませんが、猫にとってはそれは新しい匂い、新しい人、そして日常生活の中断を意味します。
新しいペットや新しい赤ちゃん、模様替え、工事、荒天、日常生活の全般的な変化など、日常の中で猫にとって新しい要素や普段と違った要素がないかを確認してみましょう。
ストレスの予防と軽減
猫のストレスや不安を和らげるためにできることを、大きく3つ紹介します。
※病気を抱えた猫を落ち着かせるために多くの動物病院で使用されている方法ですが、個人での判断はせずかかりつけ獣医師に相談のうえ、指示に従ってください。
「環境エンリッチメント」を整えよう
「環境エンリッチメント」は、あなたの家を猫にとってより幸せな場所にする方法です。
猫は退屈してしまうことがあり、これが行動上の問題につながることもあります。
かかりつけの動物病院はあなたの猫のストレスに関する最良の情報源です。環境エンリッチメントについて獣医師に相談することで、愛猫の取巻く環境をより良くすることができます。
愛猫がいつもより食事を食べないときは?
猫の給餌で特に大事なのは味よりも香りです。猫は食べムラが多いと言われますが、与え方の工夫で解消できる場合もあります。
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- 匂いを変えてみる
- フードを温めると、匂いの元となる成分が出やすくなります。お湯や電子レンジで37~38℃程度に温めてみましょう。
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- 食感を変えてみる
- 約40℃くらいのお湯でドライフードをふやかすと、異なる食感が得られ、水分量も多くなるので嗜好性が高まります。
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- 保存方法を変えてみる
- フードに含まれる脂肪がわずかでも酸化すると、その臭いによって嗜好性が低下します。フードは湿気の少ない冷暗所で保管しましょう。
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- 与え方を変えてみる
- 落ち着いて食事が出来る環境を作りましょう。特に子猫が食事・休息・排泄をストレスなく行うには、それぞれ最低50cmの距離が必要だと言われています。また、食器の素材を臭いがつきにくい陶器製にすることや食べやすい高さに置くことで、より好んで食べるようになります。
キャットフードの代わりに、人間の食事を与えるのはOK?
あなたの食事の残り物を愛猫に与えることは避けるべきです。残り物を与えると、ねだる癖がついたり、体重増加につながったり、消化器系にダメージを与えたりする可能性があります。猫の生理機能は、特定の化学物質や化合物に対して極めて敏感です。どの家にもある食べ物の中にも、愛猫にとって有毒なものが数々あり、これらの物質の中には体内で適切に解毒することができないものもあるため、愛猫が体調不良を起こしたり、最悪の場合は命を落とすこともあります。猫が避けるべき有毒な食品や物質を具体的に知ることで、より確実に愛猫を病気や苦痛から守ることができます。