健康で美しい猫を育てる
ブリーダーたち
BREEDER ブリーダーに密着!
CAT SHOWの主役、ショーキャット。ショーキャットを手掛けるショーブリーダー。
普段お目にかかる機会の少ないCAT SHOWの世界を、ショーブリーダーの密着取材を通してご紹介!
ショーブリーダーあるある、ここだけの話、健康で美しい猫の育て方などをお話いただきます。
CAT BREED 猫種の特徴
猫には、種類ごとにそれぞれ異なった特徴や特性があります。
今回は、人気の7猫種についてそれぞれの特徴や性格をご紹介いたします。
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アメリカン
ショートヘア - ノルウェージャンフォレストキャット
- メインクーン
- ラグドール
- ブリティッシュショートヘア
- ペルシャ
- シャム
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アメリカン ショートヘア
- 原産国
- 米国
- 被毛
- 短毛
- サイズ
- 中型
- 平均寿命
- 15–20歳
- 品種の詳細
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美しい被毛を維持し
健康に
保つには? -
特に必要な栄養と
生活の注意と
フードの選び方
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遊び好きで愛らしく率直な表情と、光沢のある短い被毛が特徴的なアメリカン ショートヘアーは、優れたハンターであった先祖の容姿を今も色濃く残しています。アメリカン ショートヘアーは、温厚でのんびりとしており、遊び好きで子供に対して寛容であることから子供のいる家庭に高い人気があります。一般的にアメリカン ショートヘアーは利口で、周囲のすべての出来事に大きな興味を示します。人間と一緒にいることを楽しむ一方で、独立心もあります。この品種は長寿で頑健であり、フレンドリーで犬や他のペットに対して我慢強いことで知られています。
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美しい被毛を維持するには?
アメリカン ショートヘアーは、光沢のある厚く密集した被毛をもっています。抜けた毛を取り除くため、最低週2~3回はブラッシングしてあげましょう。換毛期には毎日ブラッシングするほうがいいでしょう。
ブラッシングは皮膚を刺激するマッサージにもなりますが、力を入れすぎると皮膚を傷つけることにもなりかねませんので、手首をリラックスさせてやさしく行いましょう。ブラシを嫌がる子は、櫛でコーミングしてあげるのもいいでしょう。健康に保つには?
アメリカン ショートヘアーは、もともとネズミなどの害獣をとらえる役割を持っていたため、本来とても活動的な猫種です。ですから、その役割がなくなり、室内飼育で運動量が少なくなってしまうとエネルギーが余ってしまい太ってしまいがちです。アメリカン ショートヘアーを室内飼いする場合、出来るだけたくさん遊んであげる、キャットタワーの設置など上下運動のできる環境を作るなどで積極的に運動ができるように工夫しましょう。
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必要な栄養
アメリカン ショートヘアーの特徴である美しい被毛の維持には、タンパク質・ビタミン・オメガ3系・6系不飽和脂肪酸が必須です。独特の縞模様の美しさを左右するのは、毛の色の元となるメラニン色素です。メラニン色素はユーメラニン(黒・褐色)・フェノメラニン(黄・赤)の2種類があり、どちらもチロシンというアミノ酸から作られます。そして、チロシンから色素を作る際に、ミネラルの銅も必要です。これらの栄養成分が不足すると、模様のコントラストがキレイに出なかったりすることがあります。そのため、被毛のもとになるタンパク質はもちろん、これらの栄養素もしっかり摂取する必要があります。
猫種の特徴からくる生活の注意とフードの選び方
仮に、体重維持や減量のためにフードの食物繊維の配合を増やしすぎたり、脂肪を減らし過ぎたりすると、猫にとって重要なタンパク質が十分にとれないフードになってしまったり、皮膚の健康に必要な量の脂肪分までとれないフードになったりします。これでは体重が維持できても、アメリカン ショートヘアー本来の被毛の美しさが維持できなかったり、皮膚が乾燥しすぎたり筋肉が落ちてしまったりするなどのマイナス面がでてきます。
ですから、アメリカン ショートヘアーにぴったり合った栄養バランスのフードを選ぶことが重要です。このとき大切なことは栄養素のバランスであって、素材が何であるかは重要ではありません。アメリカン ショートヘアーにぴったりの栄養バランスになるよう様々な素材を組み合わせたフードがオススメです。
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ノルウェージャンフォレストキャット
- 原産国
- ノルウェー
- 被毛
- 中毛種
- サイズ
- 大型
- 平均寿命
- 14–16 歳
- 品種の詳細
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美しい被毛を維持し
健康に
保つには? -
特に必要な栄養と
生活の注意と
フードの選び方
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ノルウェージャン フォレスト キャットの祖先は、ノルウェーのバイキングの家庭用ペットであったと考えられています。丈夫でたくましく運動好きな猫です。そのサイズにもかかわらず、とても優しい性格です。ノルウェージャン フォレスト キャットも水を楽しむ数少ない猫の品種の一つです。ノルウェージャン フォレスト キャットは、むらのない気質を持っていて、自信がありフレンドリーでのんびりとしています。穏やかで落ち着いた猫ですが、遊ぶのも大好きです。この猫のオーナーは、愛情に満ちた優しい猫と表現します。非常に愛嬌のある性格と忍耐強さを持つため、子供たちにとって素晴らしい家族の一員になります。
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美しい被毛を維持するには?
ノルウェージャン フォレスト キャットの成猫は、厳しい寒さから身を守るための、ふわふわのアンダーコートと粗い半長毛のトップコートで覆われています。もつれを防ぎ、被毛を健康に保ち、毛づくろい中にのみ込む毛の量を減らして毛玉を予防するためにも、少なくとも週に2回は(換毛期は毎日)ブラッシングが必要です。
健康に保つには?
人間と暮らすようになってからも農家でネズミや害獣を捕らえる仕事をしていたため、室内飼いで運動量が減ると太りやすくなってしまいます。木登りが好きな猫種ですので、室内飼いの場合はキャットタワーの設置など上下運動ができるような環境を作ってあげること、出来るだけ遊んであげることと同時に、カロリー摂取が過剰にならないようにフード選びに気をつけてあげる必要があります。
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必要な栄養
猫では食事から摂取したタンパク質の約25~30%が皮膚や被毛のために使われる、という報告があります。ですから、健康な皮膚と被毛の維持には十分なタンパク質の摂取が欠かせません。 皮膚の角質や被毛は、ケラチンというタンパク質から作られています。ケラチンは、メチオニン・シスチンなどのアミノ酸から構成されています。消化分解されないタンパク質は、腸で吸収されず栄養素として利用することができませんので、消化性の高いタンパク質を与えることが大切です。
また、皮膚のバリア機能を保つためには、EPAやDHAなどのオメガ3系不飽和脂肪酸とルリチシャ油が役立ちます。猫種の特徴からくる生活の注意とフードの選び方
運動不足になると太りやすい体質のため、関節と体重維持に注意する必要があります。関節のケアのためには、グルコサミンやコンドロイチン硫酸を食事から摂取することが大切です。また、体重維持のためには、低脂肪・低カロリーのフードが有効ですが、単に低脂肪・低カロリーだけのフードではすぐにお腹が空いてしまいます。お腹の空いた愛猫のおねだりに応えてしまうと、最終的に摂取カロリーは高くなってしまいます。ですから、体重維持のためのフードを選ぶ際は、低カロリー・低脂肪のみでなく、腹持ちがいいフードを選ぶことが大切です。適切な種類の食物繊維をバランスよく組み合わせたフードは、満腹感を維持しおねだりの回数を減らします。
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メインクーン
- 原産国
- 米国
- 被毛
- 中毛種
- サイズ
- 超大型
- 平均寿命
- 12–15 歳
- 品種の詳細
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美しい被毛を維持し
健康に
保つには? -
特に必要な栄養と
生活の注意と
フードの選び方
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メインクーンは、家猫の中でも最も大きな品種のひとつですが、その大きな身体とは裏腹に鳴き声は小さく静かです。メインクーンは人間に対して非常にフレンドリーな猫ですが、過度な依存はしません。メインクーンは常に注目を求めることはありませんが、飼い主と同じ場所にいて、飼い主の活動を観察することを好みます。メインクーンは、その優しくて温和な気質で知られています。他の猫はもちろん、子どもや犬とも通常は仲良くなります。メインクーンは高いところにはあまり興味がなく、地上で過ごす方を好みます。
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美しい被毛を維持するには?
メインクーンは、日本では一般的に長毛と考えられていますが、実はよく見ると毛の長い部分と比較的短い部分があります。グルーミングの際には、背中・脇腹・おなか・首の周り・尻尾など、特に毛の長い部分に抜けた毛が残って絡まらないように注意してあげてください。ブラシが嫌いな子もいますが、長毛種にとってグルーミングはとても大切なケアですので、ブラシを嫌がる場合は櫛を使ってコーミングする等、愛猫にストレスがかからない方法を工夫してみてください。
健康に保つには?
メインクーンの最大の特徴は、その大きさです。オスでは、成猫期には体重が10Kg・体長は1mにもなる子もいます。体が大きいことの特徴は、成長に時間がかかるということと、大きな体を支える関節に負担がかかりやすいということです。 関節とは、骨と骨の可動性の連結部で、骨の先端には関節軟骨があります。体重が重かったり、激しい運動をしすぎたりして関節に負担がかかると、この軟骨の摩耗や硬化を起こします。
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必要な栄養
メインクーン独特の美しい被毛を維持するには、被毛のもととなるタンパク質を十分に摂取する必要があります。また、タンパク質と共に毛のしなやかさを維持する適切な量の脂肪酸も必要です。皮膚の健康を維持するためには、皮膚の健康的な代謝を助けるビタミンA・セラミドの合成を促進し、皮膚を乾燥から保護する働きをするビタミンB群(ナイアシン、パントテン酸、コリン)を適切に摂取する必要があります。
メインクーンは、肥大型心筋症が比較的多い猫種と言われています。メインクーンとラグドールについては、この病気に関連する遺伝子が特定されています。遺伝が関係する病気であるため、関連する遺伝子を持っている個体については、残念ながら確実に予防する方法はありません。ただし、L-カルニチンやタウリン・オメガ3系不飽和脂肪酸(EPA・DHA)の不足と肥大型心筋症の発症に関連があることが示唆されているため、これらの栄養素が不足しないように食事から充分にとらせてあげましょう。猫種の特徴からくる生活の注意とフードの選び方
関節の健康維持のため、関節軟骨の成分であるコンドロイチン硫酸・グルコサミンが配合されたフードを選んであげましょう。
メインクーンはフードの粒を口で挟みこむように食べるため、粒が小さいと丸のみしてしまう傾向があります。しっかり噛んでもらうためには、大きめの粒のフードがオススメです。
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ラグドール
- 原産国
- 米国
- 被毛
- 中毛種
- サイズ
- 大型
- 平均寿命
- 12~17歳
- 品種の詳細
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美しい被毛を維持し
健康に
保つには? -
特に必要な栄養と
生活の注意と
フードの選び方
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一般的に愛情に満ち、のんびりしていてリラックスしていることが幸せな猫です。ラグドールは愛情に満ち、もの静かで落ち着いた性格です。また非常に愛嬌があり、オーナーはもちろん、家を訪れるお客さんとも一緒に過ごすのが大好きです。ラグドールは他の動物に対して寛容なことで知られており、特に子供たちに優しい態度を示します。親しみやすく利口なため、よく犬にたとえられます。そして、活動レベルは中程度で、活動的に遊ぶのは1日のうち数分に限られます。断然、寝そべって遊ぶことを好みます。
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美しい被毛を維持するには?
ラグドールの絹のような半長毛の被毛を健康に保つには、定期的なグルーミングが必要です。毎週ブラッシングをすることで、もつれやからみを防いで抜け毛を取り除くことができます。換毛期には、毎日ブラッシングやコーミングをしてあげてください。
健康に保つには?
その体の大きさから、ラグドールは他の品種よりも骨や関節に注意を払う必要があり、骨を健康に保つためにも生涯サポートが必要です。
ラグドールの成猫は変化を受け入れるのが苦手で、家具を移動させたり日常の習慣が変わったりすることで不安に感じることがあります。ラグドールは特に機敏な猫ではないので、怪我を避けるために、幅の広い棚を持つ背の低いキャット ツリーを購入すべきです。ラグドールは不器用なので、成猫であっても怪我や事故を防ぐために室内に置いておくことをおすすめします。 -
必要な栄養
ラグドールは健康で頑健な品種であることで知られていますが、肥大型心筋症(HMC)という遺伝性疾患にかかりやすい傾向にあります。 心臓の健康に配慮するためには、タウリンを適切に摂取することが大切です。
ラグドールは大型の猫種のため、他の猫種より体重を支える関節に負担がかかります。 関節のケアのためには、グルコサミンやコンドロイチン硫酸を食事から摂取することが大切です。猫種の特徴からくる生活の注意とフードの選び方
ラグドールの猫種としての特徴を考えると、皮膚と被毛を健康的に維持すること、負担がかかりやすい心臓のケア、骨と関節を健康的に維持することに配慮したフードを選ぶといいでしょう。
成長すると、個体によっては9kg程度にもなる大きな猫種ですので、太らせてしまうとさらに関節に負担がかかるようになってしまいます。普段からカロリー摂取が過剰にならないようにフード選びに気を付けてあげることが大切です。大型の猫種のため、12ヵ月齢で成猫になった後も、4歳くらいまで身体が大きくなり続けることもあります。
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ブリティッシュショートヘア
- 原産国
- イギリス
- 被毛
- 短毛
- サイズ
- 中型
- 平均寿命
- 14~20歳
- 品種の詳細
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美しい被毛を維持し
健康に
保つには? -
特に必要な栄養と
生活の注意と
フードの選び方
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ブリティッシュ ショートヘアーは、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』のチェシャ猫のモデルとして知られています。飼い主の周りにいることを好みますが、地上を歩くことを好み、移動などは落ち着かなくなります。1人で過ごすことにかなり満足するため、家に1匹で残されても楽しむことができます。小柄ながらがっしりした体型で、丸く大きな頭部、幅広くて厚い胸、短めの首、短く力強い脚をもっています。丸みを帯びた見た目から、テディベアのような猫ともいわれています。
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美しい被毛を維持するには?
ブリティッシュ ショートヘアーの短毛の被毛は、密度が高くビロードのようであり、体の上に平らに寝ません。成猫のブリティッシュ ショートヘアーの被毛を健康に保ち、抜け毛を除去するには、ワイヤーブラシで毎週ブラッシングすることが推奨されています。換毛期は毎日ブラッシングしてあげることをオススメします。
健康に保つには?
ブリティッシュ ショートヘアーは太りやすい猫種のため、体重管理に気を付ける必要があります。太ってしまうと運動量が減り、ますます太りやすくなってしまうとともに、運動量が減ることから飲水量も減ってしまいます。ですから、体重管理と同時に、普段から水分補給に気を付けましょう。猫はプラスチックの臭いがあまり好きではありません。もしプラスチックの容器を使っている場合、入れ物を陶器に変えてみたりするといいでしょう。また、水道の蛇口からしか水を飲まないなどの場合、水が流れるタイプの自動給水器などもオススメです。ドライフードと合わせて水分の多いウェットフードを与えるという方法もあります。
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必要な栄養
筋肉質でがっしりとした体型なので、健康な筋肉と関節の維持に配慮が必要です。また関節の健康維持には、軟骨を構成するコンドロイチン硫酸や、コンドロイチン硫酸のもとになるグルコサミンを摂取することが大切です。
またブリティッシュ ショートヘアーは、心臓の健康に配慮が必要な猫種です。心臓の健康に配慮するためには、タウリンを適切に摂取することが大切です。猫種の特徴からくる生活の注意とフードの選び方
ブリティッシュ ショートヘアーは、歯石が付きやすいといわれています。歯石ができにくくするには、歯垢が蓄積しないようにする必要がありますが、ほとんどの場合、猫に歯磨きをすることは難しいということは猫オーナーさんもよくお分かりのことです。よく噛むことでブラッシング効果を得られるように食事を工夫する方法もあります。よく噛める少し大きめのキブル(粒)がオススメです。
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ペルシャ
- 原産国
- 不明
- 被毛
- 長毛
- サイズ
- 中型
- 平均寿命
- 12~17歳
- 品種の詳細
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美しい被毛を維持し
健康に
保つには? -
特に必要な栄養と
生活の注意と
フードの選び方
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ペルシャは奏でるような愛らしい鳴き声をしており、優しく温和な性格のため一緒に暮らしやすい猫種です。落ち着いた雰囲気が好きで優しく扱われるのを好み、ブラッシングをされたり、撫でられたりするのが好きです。
ペルシャは、高いところよりも地上にいることを好み、高いところに登ることはあまりありません。おもちゃ遊びにも熱中しますが、お気に入りの場所で静かに横になるのも大好きです。 -
美しい被毛を維持するには?
根本から密集して生えた長くて豪華な被毛は、ペルシャの特徴です。首周りの毛の長さは20cmに達することもあります。他の品種よりはるかにグルーミングの必要性が高く、敏感な皮膚の健康を維持するための入念なケアも必要です。毛のもつれやからみを防いで、抜け毛を取り除き、被毛を健康に保つために、毎日のブラッシングをおすすめします。
健康に保つには?
ペルシャなどの短頭種の猫は、常に涙が出ていますので、定期的に拭いてあげないと涙やけができてしまうことがあります。 涙は目の炎症や怪我、感染症などいろいろな理由で分泌量が多くなります。しかし短頭種の猫の場合、そうした理由だけで涙の分泌量が多くなるのではありません。目と鼻をつなぐ鼻涙管という管があり、涙の分泌量が多くなると、この管を通って涙が鼻に抜けるようになっています。ところが短頭であることから、鼻涙菅を通して涙が鼻に抜けにくいため、排出が通常の猫のように行われず、排出しきれなかった涙が目頭にあふれるようになってしまうことが原因です。
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必要な栄養
ある報告によると、猫が食事から摂取したタンパク質の約25~30%が皮膚や被毛のために使われるそうです。ペルシャの長くて密集した被毛を健康的に維持するには、十分なタンパク質の摂取が欠かせません。皮膚の角質や被毛は、ケラチンというタンパク質から作られています。ケラチンはタンパク質に含まれている18種類のアミノ酸から生成されています。消化分解されないタンパク質は腸で吸収されず、栄養素として利用することができませんので、消化性が高いタンパク質を与えることが大切です。また、ソフトな被毛をしなやかに保つためには、EPAやDHAなどのオメガ3系不飽和脂肪酸とガンマリノレン酸(ルリチシャ油に含まれる)などのオメガ6系不飽和脂肪酸が役に立ちます。猫は、オメガ3系とオメガ6系の脂肪酸は体内で合成できないため、必ず食事から摂取する必要があり必須脂肪酸とよばれています。
猫種の特徴からくる生活の注意とフードの選び方
猫はグルーミングの際に舐めとった毛の2/3を飲み込んでしまうという報告があります。被毛の量が多くて長いペルシャの場合、グルーミングでかなりの量を飲み込んでしまうことになります。飲み込んだ毛は、うんちと一緒に体外に排出されるか、吐き出されますが、排出されずに胃の中にたまったものは毛玉と呼ばれ、溜まりすぎると食欲の低下や嘔吐などを起こす可能性があります。場合によっては、生命の危険に関わることもあるので、毛がスムーズに体外に排出されるようなケアが大切です。複数の食物繊維をバランスよく配合したフードは、毛玉の排出に効果があるとの報告がありますので、フード選びの際に参考にしてみるといいでしょう。
また、ペルシャは、舌の裏を使ってフードを捕らえるという特徴的な食べ方をします。そのため、その特徴的な食べ方にあったキブル(粒)の形であることが嗜好性に影響します。
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シャム
- 原産国
- タイ
- 被毛
- 短毛
- サイズ
- 中型
- 平均寿命
- 15~20歳
- 品種の詳細
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美しい被毛を維持し
健康に
保つには? -
特に必要な栄養と
生活の注意と
フードの選び方
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シャムは献身的な性格で、常に飼い主に対して注意を払っています。愛嬌があり活動的な性質により、家族の一員として迎えやすいです。
シャムは愛情に満ち、忠実で直感的でおねだりが多く、愛嬌のある猫です。そして注目を集めると生き生きします。シャムは非常に利口で遊び好きな猫で、何時間でも遊ぶことができます。
お気に入りのおもちゃがあると、遊び飽きることなく遊び続けるのも特徴です。また、シャムは暖かいところを好み、家の中でも快適で暖かい場所を探す傾向にあります。 -
美しい被毛を維持するには?
シャムは独特の光沢をもつ、短くてなめらかな被毛をしており、自分で被毛の手入れができるためにほとんどグルーミングを必要としません。被毛を健康に保ち、抜け毛を取り除くには、時々ブラッシングをすれば十分です。
健康に保つには?
シャムの最大の特徴は、スリムで直線的な体型、そのシルエットです。ブリティッシュショートヘアやラグドールの丸くてふっくらとした体型やシルエットとは対極にあります。顔は逆三角形で、横から見ると額から鼻までまっすぐ、ボディは細長い筒のような形です。
シャムのスリムな体型を保つには、できるだけ運動させることに加えて、食事管理が必須です。シャムは、筋肉質な体型ですので、筋肉を維持するために食事から充分にタンパク質を取ることが重要です。
また、シャムは、もともとは、熱帯モンスーン気候の地域原産で、寒さに敏感なため、快適な室内飼いが適しています。寒い地域、寒暖の差がある地域では、室内の温度管理に気を付けてあげましょう。 -
必要な栄養
スレンダーでしなやかな体型は、発達した筋肉のおかげです。体型を維持するには、筋肉の元となるタンパク質を適切に摂取し、筋肉量を保つことが大切です。タンパク質は、摂取されるとアミノ酸に分解され、体内に吸収されます。動物は、それらのアミノ酸を別のアミノ酸に合成したり、アミノ酸をつなぎ合わせてタンパク質を作ったりしています。摂取しても消化分解されないタンパク質は、腸で吸収されず、栄養素として利用することができませんので、消化率の高いタンパク質を選んであげると、より効果的です。
また、健康な皮膚を維持するには、皮膚の材料となるタンパク質、皮膚のバリア機能を維持するためのビタミンB、ヒスチジン、皮膚の代謝を調整するためのビタミンA、ビオチン、オメガ3系不飽和脂肪酸(α―リノレン酸、EPA/DHA)などを適切なバランスで摂取することが大切です。猫種の特徴からくる生活の注意とフードの選び方
シャムは、食事のスピードが速く、他の猫に比較すると吐き戻しが多いという傾向があります。丸のみができないように、大きめでかみ砕きやすいキブル(粒)のフードを選ぶなどの配慮が効果的です。
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猫の品種ライブラリー 50以上の猫種の性格および
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